ハモの骨が喉にささると大ごとになります

きくまるブログ

昨日、親しくさせて頂いている不動産業者さんの慰労会(懇親会)にお呼ばれしまして、食事に行ってきました。

そこで出てきた鍋でハモが出てきたので、美味しく頂いたのですが、ハモの骨が喉の奥の方に刺さってしまったのです。

そこでおばあちゃんの知恵袋。

白いご飯を貰いまして、そこそこの量を飲み込んでみましたが、チクっとした喉の痛みは取れません。

トイレに行ってうがいをしてみたり、喉に気合を入れてみたりしますが、取れた感じはしません。

その後の食事も、この刺さった骨が気になって、なかなか味わえませんでした。

自然に取れることを期待して、その日はそのまま放置しました。

翌日

翌朝、唾を飲み込んでみますと、やっぱりチクリと痛みます。

朝ごはんも普通に食べましたが、やっぱり異物が喉にある状態は、違和感しかありません。

とりあえず仕事に向かい、朝イチの仕事を済ませた後、阪神西宮駅南側にある、

「梅岡耳鼻咽喉科クリニック」

へ行きました。

梅岡耳鼻咽喉科クリニックでの診療

受付で、

「今日はどうされましたか?」

と聞かれますが、魚の骨がノドにささって痛いんですう、と言うのはものすごく恥ずかしいので、どうにか恥ずかしくない言い方は無いものかと思案しますが、状況を正確に伝えないと、間違った診療をされてしまってはいけないので、勇気を出して言いました。

「魚の骨がノドに刺さって痛いのです。」

すると受付のお姉さんが、

「なんの魚ですか?」

と聞いてきたのですが、そのとき”はも”が思い出せなくて、

「えーと、えーと、あれです」

とハモの怖い顔面を想像してその口の形を手で表現してみたのですが、自分でも何を伝えようとしているのか、全くわかりません。

受付のもうひとりのお姉さんにも目線を送って「えーと、えーと」とニコニコしていると、

「ハモ?」

「それっ!」

と、とてもテンポの良いやり取りでした。

おねえさんありがとうございました。

待合でしばらく待ったあと、処置室に呼ばれまして、事情を先生に説明しますと、

「では一度見てみましょうか。口を開けてください」

と言われましたので、口を開けて覗き込みますが、骨は見えません。もっと奥のような気がすることを伝えると、今度は細長い棒のようなカメラを手に取ります。太さはだいたいボールペンの替芯ぐらいでしょうか。

鼻を消毒し、その細長い棒のようなカメラをズンズンと鼻の穴から喉のほうへ入れられていきます。先生はテレビモニターを見ながら、私もそれと同じ映像が正面に見えます。

「お、あったあった」

舌根というらしい場所に魚の骨を見つけました。でもかなり奥のようです。

「届くかなあ」

と言いながら、今度は私の舌(ベロ)の先をガーゼでつまんで、

「ちょっと引っ張りますね―。”えー”と言ってくださいねー。」

私は先生にベロを引っ張られながら”えー”と言いました。お医者さんでありますので、笑いも出ませんが、もしもお医者さんではない場所で、ベロを引っ張られて、”えー”と発言している様子を目の当たりにしたら、「この人達は一体何をしているのだ?!」と思われること必至。

まあそんな事を考えていると、今度はハサミの形をした先っちょでつまむやつを手に取り、喉の奥の方へ入れていきます。これには相当ギョッとしました。だってそんな金物を誰かに口の中に入れられた経験がありませんので・・・。

「おえ~」

私はとうとうえづいてしまいました。

「やっぱ無理やなあ」

「申し訳ないですけど、県立病院に紹介状を書かせてください。」

先生はそうおっしゃいました。どうやら病院にある道具では奥すぎて届かないようです。

(重症・・・)

たかが魚の骨ごときで、県立の総合病院にまで行くハメに・・・(T_T)

先生に紹介状を書いてもらって、その封筒を持ってチャリに乗り、県立病院に向かうのでした。

県立病院での治療

県立病院に行くと、

「健康保険証を出してくださいね」

「問診票を書いてくださいね」

とまたも振り出しからです。すごろくのゴール直前で”スタートにもどる”になってしまった気分です。

受付で問診票の記入を済ませると、今度は耳鼻咽喉科へ行ってくださいとファイルを渡されます。

エスカレーターで2階に上がり、耳鼻咽喉科へ行きますと、

「こちらの問診票を書いてくださいね」

(また問診票・・・なんべん書かすねん)

と思うのですが、のどに魚の骨が刺さっており、弱っているうえに、病院の独特の空気が、自分を病人に仕立て上げてしまうため、反撃する元気もないのであります。

(さっき書いたやん)

などと思いつつ、でもやっぱり魚の骨を取ってもらわないといけないので、従順にすべての項目に丁寧に記入をしました。

しばらく待っていると「なかむらさ~ん」と呼ばれまして、処置室に入っていきます。

すると梅岡耳鼻咽喉科でやったやり取りを再度繰り返します。

「ちょっと見ますねー。口を開けてくださいねー」

「舌を引っ張りますから、”えー”と言ってくださいねー」

「口からとってみますねー(ハサミみたいなやつを奥へ入れる)」

私「おえ~(えづく)」

先生「やっぱ無理か」

梅岡先生の続きではなく、また初めから同じ手順をされてしまいました。いくら紹介と言っても、病院が違うから、きちんと検証をするのだと思います。

次の手順も同じ。ボールペンの替芯ぐらいの太さのカメラを鼻の穴から入れてきます。そして、奥まで入れ終わったあとに、

先生「おいちょっと持っといてくれ」

とおそらく研修中のお医者さんの卵のような若いかたに、そのカメラを持っておくように指示しました。

その彼もおそらく、(動いてしまったら患者さんは痛がるので、じっとしていなければ!)と思っていたと思うのですが、人間の体というのは止まっていても、少しずつ移動してしまうもので、徐々に私の鼻の穴がその細いカメラでグイグイと押され、私は痛いのを回避するため、目線がどんどん上に上がり、アゴが上がっていくのを感じました。

「おいっ!」

とツッコもうかと思いましたが、もしもそれにドキッとして手元が動いてしまったりしたら、

「んごごごご!」

となるのは容易に想像できたので、ツッコむのはやめて我慢するのでありました。

しばらくすると、先生が今度はまた違うハサミみたいなやつで(今度のは大きく湾曲している)をビニール袋から取り出し、私の口から奥へ入れていき、カメラを見つつ骨をつまもうとしますが、

「おえ~おえ~」

私は2回えづきました(T_T)

「やっぱ無理か」

私の目からはすでに涙がぽろりと落ちていました(えづいたため)。

ティッシュで涙を拭っていると、先生が、

「”のう”が反応しないように麻酔をしてからやりますね」

とおっしゃいました。

私は平然を装い「はい」とクールに答えましたが、私の頭の中は、

(の、脳とおっしゃいましたか?脳の機能に麻酔をかけてえづかなくする?!たかが魚の骨のせいで、脳みそにまで麻酔をする?!)

かなりの動揺をしておりました。

すると看護師さんが、

「こちらへ来てくださいね」

と言うので、隣の部屋の処置室に行きますと、注射器の針のないやつに透明の液体を入れて持ってきまして、

「ここに10ml入っているので、これを5mlずつ口の中に入れますね。5分間は口の中に入れたまま我慢してください。」

と説明をされたので、

「もしかしてそれは胃カメラを入れるときとかにする麻酔ですか?」

と聞きますと「そうです」と看護師さん。

そこで私はようやく理解できました。

先生は”脳”と言ったわけではなく、”ノド”と言ったけれども、私の聞き取りが悪かったのか、先生の滑舌が悪かったのか、私が”脳”と聞き違いをしたのでした(-_-;)

いやーそれにしても良かった!ほんとによかった!脳ではなくノドであったのだ!

と喜びつつ、口の中の麻酔を我慢していたのですが、口の中に液体を入れて、上を向いて、5分間じっとする・・・これもまあまあの拷問です。

まあとにかく麻酔が効いてきたので、再度処置室に戻り、先生の処置が始まります。

今度は、先程の先生、研修中の若い人に加えて、ベテラン風の先生がいらっしゃいました。

(おお!ベテラン!若いよりもベテランがいいです!私ベテラン好みなんです!)

と内心喜んでおりますと、こんどは先程のボールペンの替芯よりもひとまわり太いカメラを鼻の穴からグイグイと入れていきます。

麻酔が効いているので、そんなに”おえ~”はありませんでした。

さらに、カメラの手元から、細いワイヤーのようなものを突っ込みます。カンシというやつでしょうか。カメラの先端からニョキッとでて、つまんでくれるやつです。

カンシを入れてからはあっという間でした。

「取れましたよ」

(おお!解放!やった!)

私「ちなみにどんな骨やったんですか?どのくらいの大きさだったんでしょうか?(骨見せて見せて)」

するとベテラン先生は、カンシの先っちょを私に見せて、

「ここについてるかと思ったけど、どっかに落ちたみたい。胃のほうかな。」

というので、またも、

「おいっ!」

とツッコみたかったのですが、すごく真面目そうな先生でしたので、ガマンしました。

まあなんやかんやありましたが、私のノドに刺さっていたハモの骨は無事取れたのでありました。

治療費

初めに行った梅岡耳鼻咽喉科さんで1600円。

県立西宮病院で7,150円。

併せて8,750円・・・痛い(-_-;)

ハモの骨ごときで数時間と8,750円やられました。

魚を食べる際は、骨に注意しましょう。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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